私には今年8歳になる小学二年生の息子がいます。
予定日の一日前に3515gと大きく元気に生まれてきてくれました。首すわり、腰すわり、つかまり立ち、歩く時期などはほぼ平均的。
一歳半検診の時点で意味のある単語は2つしか話せず、話し始めたのは二歳を過ぎてからと、言葉の発達は遅めな子でした。
幼稚園では年中のころ、椅子にちゃんと座れない、体感が弱いなどの指摘が。
小学校に上がり一年生の個人懇談の際にも同じような指摘があり、加えて落ち着きのなさや話をよく聞けないなどの指摘もありました。
頭をよぎるのはADHD(注意欠如・多動症)です。
注意欠如・多動症(ADHD:Attention-deficit/hyperactivity disorder)とは、不注意(集中力がないなど)、多動性・衝動性(落ち着きがない、順番待ちができないなど)の2つの特性を中心とした発達障害です。また、“注意欠如・多動性障害”と訳される場合もあります。
ADHDの症状は7歳までに明らかとなり、幼稚園や学校生活のさまざまな場面で2つの特性による行動が確認されます。ADHDに関連した症状は短期間で消失するものではないため、学業や友人関係の構築に困難を覚えることがあります。
ADHDの症状は、学童期や成人になっても持続することが多いといわれています。決してまれではなく、男児のほうが女児よりも多い傾向があります。
なお、ADHDと自閉スペクトラム症は混同されることがありますが、両者は異なるものです。自閉スペクトラム症では、コミュニケーションおよび対人行動の障害と興味の限局や行動のパターン化が中心となります。
私の中でADHDっ子の困りごとって、外出先で突然走り出しちゃったり、目を離すとすぐいなくなっちゃうようなイメージがありました。
我が息子にはそれがなく、”怖い”という感情を覚えてからは高いところに上るのを嫌がったり、外出先では親のそばをぴったり離れないような子でした。
それもあって幼稚園時代にはADHDには当てはまらないんじゃないかな~なんて漠然と思っていましたが、小学校でも落ち着きのなさなど指摘されたこともあり、発達外来を受診することに。
最初の受診では今まで園や学校で指摘されたこと、普段の様子などを口頭で話しました。
すると先生は「ADHDだろうね~」と言ってADHDの資料を渡してきました。
ちゃんとした診断は発達検査を受けてからということで、その日は発達検査の予約をして帰りました。
そしてなんと発達検査をするのはここから7か月後です。7か月後しか予約が取れないほど埋まっているらしいです。(人気レストランかよ)
ADHDだろうねと言われてからずっとADHDのことだけを調べてきました。ある程度覚悟を持って。そして7か月待ってようやく発達検査の日。
病院の隣にある普通のマンションの一室で行われました。
まずは検査をしてくださる先生と息子と私の三人で少しお話。検査の流れなどの説明を受けます。
10分ほどで私は退出。ここから息子は先生と二人です。早い子なら40~50分、長いと1時間半ほどかかりますと言われました。
帰ってもいいと言われましたが面倒なので病院の待合室で待ちました。息子は1時間くらいで全ての検査項目を終わらせて戻ってきました。
発達検査というのは、発達障害を診断するための検査ではないそうです。あくまで子どもの心身の発達具合を調べるための検査です。
この結果を参照し、最終的には医師による問診や行動観察、親への聞き取りなどで診断が下ります。
検査内容は質問や観察、実際に道具を使って実施するなどの方法があるそうです。
私も実際には見てないのでわかりませんが、息子に聞いたところ、いろいろ質問をされたりパズルをしたりした~と言ってました。
そしてこの検査結果が出るのが一か月後です。
この検査結果の報告の時は親のみで大丈夫と言われたので自分一人で病院へ向かいました。
二枚の書面で検査結果が渡されます。
全検査、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度の5つの項目が数値化され、それぞれの項目の説明が書かれた後、総合所見、今後の対応についてなどが書かれています。
息子はワーキングメモリーのみ平均レベル、それ以外の項目がすべて平均以上で全体的な発達は高いー非常に高いに位置し、特に一般的な知的能力であるGAIが高いため、全体的な知的能力は非常に高いと書いてありました。(息子、頭いいんだな…!)
しかし、検査時の様子から同じ姿勢を保つことの難しさ、黙って待つことの困難さ、衝動性の高さ、話の冗長さが目立つと。
やはりこの結果を受けてもADHDだろうな~と。そうとしか考えられないなと。思っていたわけです。思っていたんです(真顔)
そしてここからまた一か月後(めっちゃかかるやん…)
発達外来です。ちなみに3回目の来院ですが、①初診②発達検査③診断を下した先生、すべて違う人です。
今日は先日の発達検査の結果をもとに、医師の質問、行動観察、親への聞き取りなどで診断が下る日。
この日も所要時間一時間ほどで、最初は先生が息子にいろいろと質問を投げかけていまいた。そして私も息子の様子や困りごとなどを話し、そしてついに診断結果が…
「診断結果ですが、軽度の自閉スペクトラム症です」と。
うん、えーーーーーーーー!!???(パニック)
思ってもみない、いや本当に一ミリも考えていなかった結果に頭が大混乱。正直そのあとたぶん話ちゃんと聞けてませんでした。笑
頭がまとまらない中、え、ADHDではないんですかね?みたいな質問をした気が。
多動性、衝動性、不注意、どれも少しずつあるけど、自分が好きなことをやってるときは集中してちゃんと椅子に座れてるし、細かいとこにも目が行く。(息子はこの時大好きなお絵描きをしてました)なので多動とまでは言えない。どちらかというと自閉スペクトラム症からくるムラみたいなもの、という感じで仰ってました。ハーーーえーー??(まだ受け止めきれない)
それよりも息子は学校の休み時間にずっと一人で過ごしていること(コミュニケーション発達遅れ)、こだわりが強い部分がある、音の過敏がある、などの部分が自閉スペクトラム症に当てはまると診断されました。
軽度だし、中学受験してもいいくらい頭は良いよ、とのこと。
発達グレーゾーンではないんですかね?と聞いてみると「グレーにしたらしんどいでしょ~」と言われたので、支援を受けやすいように診断結果を出してくれたのかなぁと感じました。
まあ何にしろ、ずっとADHDだろうなと思っていた息子がまさかASD(自閉スペクトラム症)と診断されるとは夢にも思わず…(私の知識不足が原因かもしれませんが)
本当にびっくりしました。今でもまだびっくりし続けています。笑
自閉スペクトラム症とは、“広汎性発達障害”とほぼ同じ概念を指すものであり、自閉症やアスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害などを含む概念です。自閉症やアスペルガー症候群などには互いの境界線を引くのは極めて厳しいこともあるので、病気の一連の続きとして“スペクトラム”として捉えられています。
自閉スペクトラム症では、“臨機応変な対人関係が苦手で、自分の関心・やり方・ペースの維持を最優先させたいという本能的志向が強いこと”を特徴とする発達障害です。ただし、置かれた環境によっては自分の関心を押し通すことがポジティブに捉えられ、「ちょっと変わった人」とは思われながらもコツコツと仕事に従事する人とも認識されることがあります。しかし、不適切な環境では人間関係に支障をきたすことも出てきてしまい、自閉スペクトラム症が明らかになることもあります。
自閉スペクトラム症の人は一定数存在するとされており、具体的な数字としては人口の1~2%存在すると報告されています。現在調査中ですが、最新のわが国の研究ではさらに多く、3~5%程度という報告が出されています。また、男性のほうが多いとされています。
障害の特性は生後2~3年の幼年期に明らかになることが多いですが、知的発達の障害を伴わない場合や症状が軽い場合には、大人になってから初めて診断されることもあります。
自閉スペクトラム症は個性として捉えることも大切であり、本人や周囲の人が円滑に生活を送れるよう、特徴にあった工夫をしながら対応することが求められます。
診断されてから思い返してみると、息子は言葉を喋るより前に数字・アルファベット・ひらがなを読めるようになったんですね(2歳3~4か月くらい)
それ、思いっきり自閉スペクトラム症児の特性に当てはまってました!知らなかった~
自閉スペクトラム症は個性として捉えることも大切、うんうん、とにかくポジティブに考えよう!
これから自閉スペクトラム症についてしっかり勉強して、息子がのびのび生きていけるよう支えていきたいと思います。